よく犬が雑食なのか肉食なのか討議されますが、皆さんはどのようにお考えですか?犬は人間と長く暮らしているので雑食、という意見もあります。
しかし果たしてそれが正解でしょうか?ここで一つ参考になる事実があります。それは犬の腸についてです。犬の胃液に含まれる胃酸は人間の10倍以上と高濃度なので骨を飲み込んでも消化してしまいます。
また、毒素を短時間で排出するため腸が短いのです。これはあの動物と全く同じです。そうです“オオカミ”ですね。オオカミは野生動物を捕獲して内臓物から肉などを食べます。即ち、ミネラルから各ビタミン、カルシウムにリン、コラーゲンやタンパク質などバランスのよい食生活をしていました。
実は人間も食べるものによって腸の長さが若干違うことを聞いたことがあります。日本人は身長の約5倍といわれていますが、肉類を多く食べるヨーロッパ民族は肉の酵素で消化しやすいので短いそうです。
人間より胃酸が多く、骨を溶かすという時点で既に雑食性でないことは明白で犬の雑食度は更に低くなります。
犬が人間に飼われてから1万年前といわれていますが、この程度の時間では全く変化はしていないといえると思います。その証拠にDNAに変化がないことが物語っています。結論はオオカミが肉食なら犬も肉食なのです。
これでご理解いただけましたでしょうか?雑食動物と構造が違うのは腸だけではありません。歯をみても我々のような歯とは全く違います。
もし仮に何かの間違いがあって犬が雑食動物に進化したとしたのなら歯の形(構造)も穀類をすりつぶす臼歯がもっと多いはずです。
顎の関節はしっかり出来ているので草食動物のように下顎を左右に動かす咀嚼はほとんどしません。切歯や犬歯で肉を捕らえ、引き裂くためにあるのです。これらについても雑食動物とは到底考えられません。
こうしたDNAや体の構造からして肉食動物であるということは間違いないでしょう。ただオオカミと犬の違いは自然界で生き延びていく為に自ら狩りをしたのに対して、犬は家畜からペットになり餌を人間から与えられている、という点ではないでしょうか?
その間、犬は獰猛さや野生化はなくなってきましたがやはりその面影は遺伝子として残されています。ここまで説明をしたらもう大丈夫ですよね?えっ!?まだ理解していない・・・。それでしたらハッキリ申しましょう。
犬は肉を食べることでビタミンを形成したり、あらゆる機能を円滑にしている動物です。即ち犬にとって肉の方が消化が良いという訳です。ですから穀類などを消化する機能を持ち合わしていない犬にとって雑食物は不要なのです。本能的にも機能的にも人間に飼われても犬を名乗っているオオカミに過ぎない動物なのです。